磁気焼鈍

「熱処理と不具合」

2020.04.07
磁気焼鈍

「熱処理に関する不具合とは」

 

今回は熱処理によって発生する不具合に関しての内容です。

金属部品のほとんどは熱処理によって金属特性が得られます。ですが、

大半が最終工程で行われるため熱処理に関する不具合は致命的なものになります。

最も多い問い合わせ事例ですが大気中で加熱したときに発生する「酸化スケール」です。

見た目でも分かる、表面の変色と厚い酸化物層になります。酸化の程度は熱処理工程での

 

1.酸化性ガスの量が多いほど

2.加熱温度が高いほど

3.加熱時間が長いほど

 

大きくなります。つまり、磁気焼鈍を大気中でおこなうと、表面の酸化スケールを化学的にも物理的にも

除去することは困難になります。これは鋼に限らず、銅、真鍮、特殊鋼でも同様で

 

鉄ベースの金属は還元性ガスの「水素雰囲気」が最も適していています。

 

水素雰囲気による熱処理」に関してはこちらをご覧ください。

 

その他の金属や特殊鋼、レアメタルなども極力、酸素や水分のない雰囲気下、

もしくは真空中でおこなわなくてはなりません。加熱時間の短い焼入れだとしても、

硬さ不足や焼割れなどが発生します。

 

 

材質:純銅 処理条件:450℃ 大気中

 

厚い酸化物層が生じ、化学的に除去することは出来ませんでした。

また、この後の表面処理工程をおこなうことも不可、という結果になりました。

注釈:自社での大気熱処理の表面状態の試験を行ったものであり、製品ではありません。

 

また、熱処理に関する不具合と多くあげられる損傷としては「変形・変寸」です。

熱処理後の加工や矯正も可能ではありますが、繊細な部品になると現実的にはかなり困難になります。

 

Armature alignment for devices

 

画像:パーマロイ板厚0.2mm HV70前後

 

少し触っただけで変形してしまう硬度です。寸法を変化させないためには、整列処理が最も安心、安全ですが

一番は「コスト」に反映してしまうこと

二番目に「ノウハウ」が無く、確立するまでに時間がかかってしまうことになります。

その点は54年という磁気焼鈍専門での永年の経験と知識のある

サーマル化工へお任せいただければ、その課題は難なく解決できることをお約束いたします。

 

また磁気焼鈍の場合、「磁気特性の劣化」が生じます。

磁気特性劣化(内部歪み)は加工でうける衝撃などで、磁化する状態を指します。

この内部歪みを除去することにより、本来の特性を得て製品化したときの性能が確保されることになります。

 

 

温度の均一性が保たれていないと、この再結晶化は難しくなります。

とても単純なことになりますが、これは炉内への投入バランスが最も重要となります。

これはサイズ・質量・形状により大きく異なる重要なポイントです。この処理方法のご提案もいたします。

 

「焼鈍」専用ページはこちらから

お問い合わせフォームはこちらまで。

 

次回更新予定は「水素ってなんだろう?」です。

 

水素熱処理のサーマル化工

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