「特殊な金属の熱処理」
特殊な金属の熱処理
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皆様よろしくお願いいたします
特殊金属の熱処理についてご案内します。
サーマル化工は、研究開発、試作、試験を事業内容としております。
特殊な用途に使用される合金など、一般的ではない材質の依頼も承っております。
今回紹介するのは、銅合金の一種である「マンガニン」
結晶構造が不規則な磁性材料である「アモルファス合金」
そしてそのアモルファス合金にナノサイズの結晶を含む「ナノ結晶磁性体」です。
ご注意:掲載されている画像はイメージであり、開発中の案件を含んでいるため、
処理条件などの詳細が記載されていない内容については回答ができかねる場合があります。
ご理解いただけますと幸いです。
マンガニン
マンガニンは、銅86%、マンガン12%、ニッケル2%で構成される銅合金です。
この合金は、温度変化による電気抵抗の変動を最小限に抑えるために開発され、
安定した電気計測器に利用されています。
加工性と溶接性に優れ、多様なサイズに適応できる材質ですが、耐食性と耐酸性には劣るため、
防錆のためのメッキが必要です。
加工硬化による不具合が少なく、加工応力も生じにくいため、熱処理の必要性はほとんどありませんが、
銅を主成分としているため、熱処理温度は銅に近いものと考えられます。
アモルファス合金
アモルファスとは、原子や分子が不規則に密集している状態を指します。
ガラスは、結晶を持たない液体が室温で固体化したものです。
アモルファス合金の組成には以下のものがあります:
「Fe、Co、Niなどの3d強磁性遷移元素」と「Si、Bなどのガラス化元素」はリボンや細線に、
「Fe、Co、Niなどの3d強磁性遷移元素」と「Zr、Ti、Nb、Taなどの遷移金属」は
薄膜形成に使用されます。
これらは、結晶構造が形成される前に高温の原子・分子を急速に冷却することで作られます。
良好な軟磁性を持ち(磁場によって磁化されやすく、取り除かれると元に戻りやすい性質)
結晶の転移が存在しないため、境界の動きが滑らかで、保磁力が小さく、透磁率が高くなります。
一般的な熱処理は、不活性ガス雰囲気中で約400℃で1~2時間保持することが多いです。
機械的性質としては、引張り強度が高く、靭性硬度も高いため、
穴あけなどの加工が非常に困難になります。
ナノ結晶磁性体
ナノ結晶を含むアモルファス合金は、軟磁性材料としての特性を持っています。
フェライト材料と比較すると、透磁率が3倍、飽和磁束密度が2.5倍となり、
小さなサイズで大きなインダクタンスを実現します。これは、電子回路において電圧を制御し、
ノイズを除去して電流を安定させるなど、重要な機能を果たし、電子機器には不可欠です。
技術的には、電気機器の小型化や損失の低減が可能であり、
自動車の駆動用モーターのコア材料としての研究開発が進んでいます。
また、通常の熱処理とは異なり、磁場中での熱処理によって特性が向上するとされています。
「研究開発案件を事業としています」
サーマル化工では、今までにない熱処理で素材の付加価値を高める
研究開発を事業としておこなっています。
研究開発を行っている企業様で、熱処理に関しての計画のある案件はぜひご連絡いただければ幸いです。
こちらの お問い合わせフォームにご連絡、お待ちしております。
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