「特殊な金属の熱処理」3
金属熱処理の手法
金属熱処理には様々な手法があり、
それぞれ金属材料の特性や用途に応じて使い分けられます。
以下に代表的な金属熱処理の手法をいくつか紹介します。
雰囲気熱処理(ふんいきねつしょり)
雰囲気熱処理というのは、ガス中で部品を熱処理する方法のことです。
ここで大事なこと、ガスを使わなかったり、純度が低かったりすると部品が変色して不良品になります。サーマル化工では雰囲気熱処理(ガスを使った金属熱処理)という方法で色を変えずにピカピカに仕上げます。
そのときに使うガスは純水素、金属によっては窒素やアルゴンをつかっています。
ガスは露点という水分量で純度をあらわし、マイナスなほどよいガスです。
露点が高いと金属の表面に着色や酸化が起きるので、ほっておくと錆びてしまいます。研究開発の皆様からは特殊配合ガスでの熱処理を依頼されることも。
比率は99:1から、とっても繊細で高純度なものを求められることもあります。
水素還元(すいそかんげん)
Fe+O(酸化鉄)を水素ガス(H2)の中で温度を上げていくとFe+O-HOH=(H₂O)になってFeだけが残るというわけ。この技術で排出されるのは水素だけなんだ。
しかも水素は環境に優しいからね。
焼きなまし
焼きなましは、金属熱処理の用語で、金属を軟らかくする技術のこと。焼きなましは時間をかけてゆっくり冷やすこと鉄を軟らかくする。材質によって、それぞれ焼きなましと焼き入れに合ったものがある。硬すぎるステンレスや特殊鋼には焼きなましが施される。日本の古くからの技術で、刀のみね(刃の背中側)は焼きなまし。だからあんなに硬くても簡単に折れたりしないんだ。
パーマロイ
これから説明するのは「パーマロイ」鉄・ニッケル合金のこと。鉄・ニッケル合金は、磁性材料の中でも透磁率の幅が広くて保磁力が低い特徴があります。磁場が加わると磁化されて、取り除くと元に戻る。この合金はニッケルと鉄の比率によっていくつかの種類に分かれていて、磁気シールドとして使われることも。最近では高性能センサーとしての需要が多くなってと聞いています。
パーメンジュール
「パーメンジュール」とは。
鉄とコバルト+バナジウムの比率が約50 : 50で、PBパーマロイと同等の透磁率があります。それだけじゃなく、飽和磁束密度(磁場中での磁化)が高いから、製品の小型化を目指した開発が進んでいるのよ。特に次世代モーターとしての注目度は高くなってきているとのお話もあります。
純鉄
最後は「純鉄」について。
純鉄は、鉄の成分が99.95%以上で、炭素量が0.02%以下のほぼ不純物を含まない鉄のこと。幅広く色々な磁性材料として使われています。
パーマロイやパーメンジュールに比べると、透磁率や保磁力はやや劣るけど、流通量が多く、加工しやすいのが特徴。リサイクル率も高いのでこれからより見直されることになるでしょう。
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