熱処理についての解説

「熱処理で変色を防ぐには」

「熱処理で錆びを取り除きます」

 

今回は熱処理後で起こる変色(酸化色)ついてのお問い合わせに

関しての投稿です。

サーマル化工は水素雰囲気による金属熱処理をおこなっています。

水素雰囲気でなぜ熱処理をおこなうのですか?

という質問も多く寄せられます。

「水素は還元性ガスです」

金属表面の酸化物を取り除くために水素雰囲気での熱処理を

おこなっています。

・パンチングトレー(SPCC)真っ赤に錆びています

「水素還元処理をしてみました」

・多少のくすみはありますが、錆びは見受けらません

「錆びが無くなりました」

熱処理による温度、保持時間も必要ですが

基本処理で多少の錆びなら取り除くことが出来ます。

また、見た目ではわからない微量の酸化物除去も可能です。

 

 

「熱処理で変色を防いでみます」

材質にもよりますが、微量の酸素で変色してしまうもの

があります。特にSUS系はクロムと酸素が結びつきやすく

熱処理で表面に浮かび上がるものがあります。

・ステンレス析出硬化処理の変色例です。

「雰囲気が良いことが必須です」

・変色せず、処理をおこなうことが出来ました。

「酸素がなくとも酸化はします」

変色した場合、研磨や酸洗いなどの方法もありますが

寸法変化や肌荒れなど、熱処理後の製品と相性の悪い

場合があります。

また、製品に付着している酸化物(特に油分)は炉内で

悪影響を及ぼす要因となり、前処理はとても重要です。

 

「熱処理で変色を無くします」

炭素鋼試験片を還元処理をおこないました。

同時に脱炭処理もおこないます。

手順は複雑になりますが、水素雰囲気ならではの熱処理です。

・S45C相当の炭素鋼 表面は黒くなっています。

「水素還元処理をおこなうと」

・銀面が戻りました。

ただし錆びが強い箇所は肌荒れが目立ちます。

こちらは時間をかけて処理をおこなうことで

還元が可能になるという試験結果です。

 

試作だけでなく、表面変化の試験、研究開発を

得意としております。

難しいなとおもわれる熱処理ほど大歓迎です。

 

サーマル化工オンラインプロジェクト

「期間限定テスト版としてZoomによる商談を行えます」

2020年6月29日(月)より7月20日(月)まで

Zoomによる商談、工場案内を行えるようになりました。

時間や参加人数に制限はございません。

ご希望のお客様は お問い合わせフォーム

電話・FAX・チャットボットからお問い合わせいただければ

ミーティング議事録ID、ワンタイムパスワードをご送付いたします。

どのような内容でも、工場見学だけでも可能です。

 

その他にも

比較材料の購入・加工、熱処理後の表面処理(メッキ・被膜・特殊コーティング)

面倒な加工会社探し、手続きに時間を有している皆様

ものづくり企業のネットワークでワンストップサービスを提供いたします。

まずはお気軽に、熱処理のことならサーマル化工へ。

こちらの お問い合わせフォームにご連絡いただければ幸いです。

 

 

 

水素熱処理のサーマル化工

よくわかるサーマル化工サイトはこちら

 

 

 

 

「熱処理後に変色や錆びはなぜ起こるのですか」

「熱処理後に変色や錆びはなぜ起こる?」

 

今回は熱処理後におこる変色・錆びについてのお問い合わせに

関しての投稿です。

サーマル化工は埼玉県戸田市に本社工場があり、そこで金属熱処理

をおこなっています。

埼玉県は全国でもトップクラスの

「暑い場所です」

特に熊谷市は全国気象ニュースではよく見かけるとおもわれますが

戸田市も負けず劣らずの暑さです。

しかも金属熱処理業となると

「工場内はとても暑いです」

約800℃から1100℃までの炉が稼働しています。涼しくするには

相当のエネルギーが必要となりますので、夏季は滞在作業時間を極力減らす

ためにIT化を推進しています。逆に

「作業スペースは冷えてます」

これにはちゃんとした理由があります。

サーマル化工で受けている金属は全て素材の段階です。

そのため、熱処理を行うとそれ相応の金属特性を得ること

(磁性・軟化・応力除去・光輝など)

が出来ますが、それと同時に素材の持っている「不働態皮膜」などを

失うことになってしまいます。熱処理をおこなうと

「得るものと失うものがある」

ということは、あまり理解されていないのが現状です。

どのような条件下で錆びが発生するかというと、

「気温25℃以上、湿度40%以上」

と言われています。

埼玉県戸田市の気候からすると、5月以降、10月末までの半年間は

ほぼ超えています。そのため、熱処理後の雰囲気ガス開放後は素早く

この条件以下に室内を保った作業スペースにて梱包する必要があります。

 

「サーマル化工の防錆方法です」

 

上記の条件以下で作業、保管することは24時間稼働のサーマル化工

ならば行えますが、近年の最高気温40℃超えや想定を超える大雨では

空調の限界があります。

そのため、お客様へ合わせた防錆梱包を行っています。

「防錆紙、防錆シート、シリカゲルでの梱包」

・防錆紙・シリカゲル

・防錆シート(袋状のもの)

・防錆紙同梱、エアー抜きPP袋にて梱包

 

処理後の製品はなるべくそのままで、というご要望での梱包です。

正直なところ、完全には防げません。

シリカゲル・防錆紙・防錆シート(各メーカーで販売しています)

で同封梱包したのち、さらにPP袋梱包でエアー抜き、シール止めした場合でも

2日から3日が限界です。

すべて使用期限がありますので再利用をしても効果は期待出来ません。

なるべく段取りよく次工程(メッキなどの表面処理)へ移動させるのが有効です。

「真空シーラーでの梱包」

・ハンディ真空シーラーと専用袋

 

比較的簡単で、酸化も防げるため一般的になっています。

大型の業務用でなければ本体も低価格で用意することが可能です。

ただし、一台だけですと一度に大量の梱包を行うことが出来ません。

また、専用の真空用の袋が必要なので梱包費のコストが高くなります。

サーマル化工の焼鈍処理品の場合、かなり軟化しているので

製品の形状により変形してしまうものには使用できないという面もあります。

 

「防錆油の塗布による梱包」

・防錆油(液状タイプ)

・防錆油(スプレータイプ)

 

最も確実なのは防錆油に製品を塗布する方法です。

サーマル化工では環境基準適用の防錆油のみを使用しています。

やはりデメリットとしては、次工程の前に脱脂洗浄が必要に

なることです。脱脂液もコスト負担になりますし、廃液処理など

環境基準に適応していくには難しい面があります。

製品の形状や大小、材質にとらわれることなく酸化による変色、

錆びの発生を防ぐには適しています。

 

 

「今後のオンライン計画」

今後もお客様のお問い合わせに柔軟に対応していくために下記計画を

しております。実施後、ご案内いたします。

  • オンライン商談
  • オンライン工場案内

※オンラインはお客様の安全が確認できるシステムを検討中です。

その他にも

比較材料の購入・加工、熱処理後の表面処理(メッキ・被膜・特殊コーティング)

面倒な加工会社探し、手続きに時間を有している皆様

ものづくり企業のネットワークでワンストップサービスを提供いたします。

まずはお気軽に、熱処理のことならサーマル化工へ。

こちらの お問い合わせフォームにご連絡いただければ幸いです。

 

 

 

水素熱処理のサーマル化工

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「水素ってなんだろう?」

「水素ってなんだろう?」

サーマル化工は熱処理の特徴として「水素炉」という言葉を使います。

少し誤解を生みやすい言葉ですが、熱源に水素を使用しているわけではありません。

サーマル化工の熱処理炉は全て電気炉になります。

よく対比される設備名で真空炉がありますが、それも同じく電気炉です。

炉の内部の酸素を無くすために水素ガスを99%以上に置き換えたものが「水素炉」

ポンプで酸素(空気)を引き出し、酸素がほぼなくなった状態のものが「真空炉」

その他のガスで置き換えたものを「雰囲気炉」などと呼びます。

どの炉も酸素が微量にしかないため(ゼロとは言い切れません)金属表面が酸化しない

(変色しない)熱処理が可能です。

ただし、金属そのものが酸化(さびている)や変色(溶接や加工焼け)しているものは

「水素炉」でないと金属の持つ輝く表面になることは難しくなります。

今回はその主役「水素」に関しての記述です。

「水素は原子番号1番の原子です」

一般的に水素と呼ぶのは、原子が2つ結合してできた水素分子から構成される

気体をさします。表記は「H2 」水の素なので「水素」ですね。

なので、水から酸素を分離して水素を取り出すことができますし、

酸素と結びついて水になります。「H2O」です。

水素は地球上で一番軽いと言われている物質です。

空気中に放出すると上の方に速やかに広がっていきます。

水素ガスのタンクは「赤」と決まっていますのでサーマル化工は真っ赤なガスタンク

一色です。ちなみに法令で工場内では無く、屋外での管理となっております。

 

「水素ガスの還元作用とは?」

水素ガスの中に10円玉を入れます。すると、さびがとれて元のピカピカの

10円玉に戻ります。これが還元作用です。銅についていた酸素は水素と結合

して銅から離れ、水になります。

このように酸化と反対の作用をおよぼすことを還元といいます。

実際に10円玉を熱処理するわけにはいきませんので、鉄粉でおこなってみました。

これを水素ガスの中で加熱すると

こうなります。

「物質の本来の姿に戻ること」これが還元です。

「水素の用途とは?」

サーマル化工の金属熱処理でおこなう90%近くが「水素ガス」に

よる熱処理になりますので、金属熱処理での用途があります。

その中には酸素分析装置で使用する部品など、ほぼ酸素が無い部品をつくらなくて

はなりません。

純ニッケル水素焼鈍

 

見た目の美しさだけでなく、内部の含んでいる酸素量は0.3PPM以下

という厳しい基準をクリア出来るのは「水素炉」ならではの特徴です。

その他にも石油を精製するときに使われたり、半導体製造工程で使用されたりします。

身近なものではマーガリンやサラダオイルの油脂硬化剤、化粧品、洗剤などの原料と

しても使用されています。

その中でも有名なのはロケット燃料としての液化水素ですね。

酸素と反応させることによって起きる莫大なエネルギーで宇宙まで飛んでいきます。

「水素は爆発するから危険!」

水素は爆発しやすく、怖いといったイメージがあります。

そういった質問も多く寄せられます。

過去の色々な事故からそのような印象が深く根付いてしまったものかと思われますが

水素と酸素と着火点(温度)の3条件が同時に重ならない限り、爆発することはありません。

正しい工程を守り、安全確認を取れば、全く問題はありません。

サーマル化工では今年で54年目になる「水素炉」での熱処理会社です。

安全基準の順守と徹底した社員教育により、品質の保持を守り続けています。

株式会社サイサン様 大陽日酸株式会社様によるガス講習会を毎年おこなっております。

また、排出するのは熱源のCO2のみなので他の熱処理設備に比べての環境負荷が低く

製造業としてのエコモデル企業として経済産業省・関東経済局の

中小企業向け経営改善事例集~環境視点が企業を変革する~第2集

に掲載されております。(クリックで経済産業省のページへ移行します)

 

どんな質問でも構いません、下記フォームまでご連絡ください。

お問い合わせフォーム

はこちらです。

 

水素熱処理のサーマル化工

「よくわかるサーマル化工サイトはこちら」

 

「熱処理に関する不具合」

「熱処理に関する不具合」とは

今回は熱処理によって発生する不具合に関しての内容です。

金属部品のほとんどは熱処理によって金属特性が得られます。

ですが、大半が最終工程で行われるため熱処理に関する不具合は

致命的なものになります。

最も多い問い合わせ事例ですが大気中で加熱したときに発生する

「酸化スケール」

です。見た目でも分かる、表面の変色と厚い酸化物層になります。

酸化の程度は熱処理工程での

1.酸化性ガスの量が多いほど

2.加熱温度が高いほど

3.加熱時間が長いほど

大きくなります。

つまり、磁気焼鈍を大気中でおこなうと、

表面の酸化スケールを化学的にも物理的にも

除去することは困難になります。

これは鋼に限らず、銅、真鍮、特殊鋼でも同様で

鉄ベースの金属は還元性ガスである「水素雰囲気」

が最も適していています

水素雰囲気による熱処理」に関してはこちらをご覧ください。

その他の金属や特殊鋼、レアメタルなども極力、酸素や水分のない

雰囲気下、もしくは真空中でおこなわなくてはなりません。

加熱時間の短い焼入れだとしても、硬さ不足や焼割れなどが発生します。

材質:純銅

処理条件:450℃ 大気中

厚い酸化物層が生じ、化学的に除去することは出来ませんでした。

また、この後の表面処理工程をおこなうことも不可、という結果になりました。

 

注釈:自社での大気熱処理の表面状態の試験を行ったものであり、製品ではありません。

 

また、熱処理に関する不具合と多くあげられる損傷としては

「変形・変寸」

です。

熱処理後の加工や矯正も可能ではありますが、繊細な部品

になると現実的にはかなり困難になります。

 

Armature alignment for devices

画像:パーマロイ板厚0.2mm HV70

少し触っただけで変形してしまう硬度です。

寸法を変化させないためには、整列処理が最も安心、安全ですが

一番は「コスト」に反映してしまうこと

二番目に「ノウハウ」が無く、確立するまでに時間がかかってしまうこと

になります。

その点は54年という磁気焼鈍専門での永年の経験と知識のある

サーマル化工へお任せいただければ、その課題は難なく解決できることを

お約束いたします。

また磁気焼鈍の場合、

「磁気特性の劣化」が生じます。

磁気特性劣化(内部歪み)は加工でうける衝撃などで、磁化する状態

を指します。この内部歪みを除去することにより、本来の特性を得て

製品化したときの性能が確保されることになります。

 

温度の均一性が保たれていないと、この再結晶化は難しくなります。

とても単純なことになりますが、これは炉内への投入バランスが最も重要となります。

これはサイズ・質量・形状により大きく異なる重要なポイントです。

この処理方法のご提案、もいたします。

お問い合わせフォーム

はこちらまで。

 

次回更新予定は「水素ってなんだろう?」です。

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「研究・開発・試作 Q&A その2」

「研究・開発・試作」本当に受けてくれますか?

サーマル化工にお問い合わせいただく「研究・開発・試作」の案件には

色々な事例があります。

 

Q「条件が複雑で長時間ですが、熱処理受けてくれますか?」

A「はい、行えます。24時間、人の目による管理も行っておりますので安心です」

メーカー:CHINO KR2000 プログラム温調計(最大30ステップ)

デジタルチャート:CHINO CR3000

遠隔管理システム:CISAS (オリジナルスペック)

と連動しており、IOTとひとの目で確認しています。

毎週月曜から金曜まで、最長120時間の処理が可能です。

また、大型・小型炉を14基保有しておりますので、サイズの対応も可能です。

設備一覧」に関してはこちらをご覧ください。

Q「100μm以下ですが、熱処理は可能でしょうか」

A「はい、大丈夫です。産学官連携による知見のもと、最適な熱処理を提案いたします」

材質:パーマロイ サイズ90μm

処理条件:1100℃ 3時間保持 水素雰囲気中

このサイズより小さい50μm以下の部品や粉末、箔なども実績があります。

各大学の研究室と連携し最適な熱処理や可能性をご提案いたします。

水素雰囲気による熱処理」に関してはこちらをご覧ください。

Q「開発案件です、材料の測定や分析は可能ですか?」

A「はい、可能です。官民連携し金属特性に限らず、表面状態、成分分析まで承ります」

材質:78%パーマロイ(MPC)

45%パーマロイ(PB)

サイズ:JISリング 積層巻き線による測定

処理条件:1100℃ 3時間保持 水素雰囲気中と真空中の比較測定データです。

埼玉県産業技術センター・東京都産業技術センター・非破壊検査・各大学との

連携により、他社では測定が困難な測定・分析も可能です。

外部委託の検査は別途お見積り、お打ち合わせの上、ご提案いたします。

また、工場現調、立ち合い実証、いつでもご連絡ください。

上記測定データの詳細ご覧いただきたい方は

こちらの お問い合わせフォームにご連絡いただければ幸いです。

 

 

サーマル化工では研究開発専用の設備を中枢事業としています。

比較材料の購入・加工、熱処理後の表面処理(メッキ・被膜・特殊コーティング)

も受けたまわります。面倒な加工会社探し、手続きに時間を有している皆様

ものづくり企業のネットワークでワンストップサービスを提供いたします。

お気軽に、熱処理のことならサーマル化工へ。

 

次回更新予定は「熱処理に関する不具合」です。

 

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24時間対応いたします。資料請求もお気軽にどうぞ。